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「純さん、また髪染めてる…」
「おう!今回は青だそ!」
『…変』
「えっ、一言でますの?小雪ちゃん。そんなにお兄さんの髪変なの?」
『…普通人間に青色の髪なんてないし、二次元に憧れでもあるんですか?そーなんですね?ならあたしが二次元の世界に行けるようにしましょうか?』
そういいながら小雪の片手は拳を作っていた。どうやらお気に召さなかったらしい。
今にも殴りかかりそうな小雪を羽交い締めにして必死に止めている優亮だが、なんせ彼は初なため顔を赤くしながら止めていた。
それを見ている純はというと、のほほんと2人を見ながらにやにやしていた。その顔を見た小雪が本当に純を殴ったのかはこの場にいた者にしかわからない。
『あ、今のうちにこれ渡しておきますね。またコピーするの面倒なんで無くさないでください』
「…新曲か?」
「さっきからその話してたんスけど。ってか純さんが小雪に作れって言ったんじゃないっスか」
「あー、そーだっけ?」
『…歳だね』
そう小雪が言うと、優亮と2人揃って純を哀れるように見つめた。
「お前ら後で覚えとけ」
「嫌っス」
『お断りします、面倒なんで』
そう言うと、スタスタと自教室目指さして歩き出した小雪。それを追いかける優亮と、ぽつんと廊下に残された純だった。
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