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この前の一件を通して、あたしの中の奴の立ち位置というものがよく分からなくなった。
狼士くんやウルフの話から想像すると、他者との関係を拒むガラスの少年であるように思えた。
だがしかし。
『痕?…ああ、いつもの癖で』
『!!!』
赤く腫れた頬を冷やしながら、不機嫌な奴が嫌みったらしくそう笑った。
癖!?
いつもの!?
なに大きなこと言ってんのよ!と言いたいところだったが、確かに赤く染まったこの痕は、慣れていないとできないだろう。
そう思うと、全く持って分からない。
大神長。
…奴って、いったい何者?
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