Story7.灰音りかの苦悩

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「えーなにそれー!ちょっとミステリアスで魅力的じゃなーい!?」 週が明け。 親友麻友に相談したら、予想通りの返答が返ってきた。 こういうタイプ、絶対好きだと思った。 乾いた笑いで返事に変える。 …相談する相手、間違った…。 「んー、でも。あたし的には渡宮くんの事実の方が驚愕かなー。まさかの…ソッチ系とはね。あんなにかっこいいのにー!って、あんなにかっこいいからこそ、なのかな?ああ、ダメ。考えるだけでニヤニヤが止まらないぃ~!!」 「………、」 これが腐女子か、腐女子ってやつか。 こちとら、考えるだけで悪寒が止まらない。 あんなに字の綺麗な人が…まさか。 アイツのことを好きだなんて。(しかも本気と書いてマジの方) 「で、そのことはちゃんと御曹司に報告したの?」 ―――そう、なのだ。 実は昨日。 週末だけ許されている自宅への帰宅後、家を出たら渡宮くんが待ち伏せしていた。 『!!!』 びっくりして、体が一瞬宙に浮いた。 『な、なんでここに…っ!!』 『…てないから』 『…は…?』 『君がライバルだなんて認めてないからなっ!』
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