Story7.灰音りかの苦悩

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「それで住み込むことに?…おかしいと思わなかったのですか?」 「思ったよ!思ったけど、うちのお父さんの会社の親会社だったらしくて…」 「この世の中、大抵はそうでしょうね」 「そうでしょ!?」 「だからと言って、それで仕方なく、なんて。理由になるとでも?」 「!」 書展の途中、ソファーに腰かけてなぜか説教じみたことをされているあたし。 あの佐々野くんに呆れたため息をつかれている。 だってそんな言ったって、なったものは仕方ないじゃない! 「灰音さんって無防備ですよね」 「えっ…!?」 突然そんなことを言われて、あたしはギョッと体を引いた。
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