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あたしは怒り心頭で、佐々野くんに電話をかけた。
『もしもし』
「あっ、灰音だけど。今、ちょっといい？」
『はい、大丈夫ですが』
「本当に申し訳ないんだけど、今日、あたしがちゃんと書展に行ってたって証明してくれない？」
『証明…？』
「待って。ちょっと変わるから。はい！」
不機嫌を隠さずに、奴に渡した。
奴が携帯を受け取って、耳に当てる。
「正直に話した方が君のためだよ」
って何様だっ！
ムッとしながら、佐々野くんの返答を待つ。
『灰音さんは確かに今日、僕と一緒に書展に行きましたが？』
佐々野くんが証明した瞬間、奴の顔が小さく強張った。
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