少女の章

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アリスがグラスにワインを注ごうとした途端、手の動きが止まりました。 主人に手を掴まれてしまったのです。 アリスは動揺し、一緒に来たメイドの方を向きました。 しかし、そこにはメイドはいません。 「メイドはもう居やしないよ。儂が表へ出させた。 数刻は戻ってこないよ。」 アリスは金縛りに合ったように動かなくなりました。 脚がガクガクし、力が入りません。 「待っていたよ、アリス。」 アリスの目から涙が零れました。
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