憧れの日常

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ブオー……カチッ 「おい、終わったぞ。……雫? ……寝たのか?」 器用にも、雫はそのままの態勢で寝てしまっていた。 「仕方ねえなぁ……」 呟いて一度抱き心地を確かめるように後ろからギュッとすると、雫を抱き上げる雨竜。 横抱き……いわゆるお姫様抱っこであるが、当人は熟睡中で文句を、言えるはずも無い。 雨竜は雫を抱いたまま部屋を出、リビングを横切り雫の部屋へ入り、ベッドへ雫を降ろした。 流石にタオル一枚では寒いだろが、自分の服ではサイズが合わないだろう。 少し考え、シャツを一枚羽織らせ、タオルは剥ぎ取る。 そしてそのまま雫を抱き枕にして横に寝た。 「……おやすみ」 チュッと音をたててキスされていたことも知らず、雫は熟睡していた……。
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