280人が本棚に入れています
本棚に追加
朝起きたら、先ず、自分の状況がわからなかった。
動かない体、に絡みつく腕と心地よい体温。足元は若干スースーするような……?
「…………???」
ぼんやりしたまま、なんとか目を開けると目の前には整った顔が。
「え……雨龍? えっ、ちょっ……」
一気に頭が覚醒し、離れようと手を突っ張る。
「ん……うるせぇ……」
グイッ
「んぅっ!?」
うるさいと、逆に胸に顔を押しつけられてしまった。
しかもさっきよりきつく抱き込まれ、更に足が絡んできたことで、自分が下に何も履いていないことに気づく。
「……!? うー!!」
ちょっ、息できなっ……
思うようにならない体でジタバタと暴れ、ようやく雨龍が起きて離れてくれた頃には、俺は酸欠になりかけていた。
最初のコメントを投稿しよう!