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. 屋上のドアを開くと、見慣れた風景が広がっていた。 四月にここの存在を知ってから、放課後はいつもここにいた。 ただ寝転がるだけだけど、あまり人が来ないから、静かで好きだった。 ほう、とため息をつく。 なんでこんなに落ち着くんだろう。 自宅よりも、ずっとずっと居心地がいい。 もういっそここに住んじゃおうかな。 住所は、○○高校の屋上。 悪くない。 一人でにやにやしてると、すぐ後ろでドアが開いた。 それとほぼ同時に、背中に何かがぶつかる。 慌てて振り向くと、男子生徒が尻餅をついていた。
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