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やがて、授業が終わり妖怪や幽霊の子供たちはぞろぞろと帰っていく。
「今日はありがとうございました!」
元気に礼を言う子供や、
「僕、大きくなったらお兄さんみたいな警察官になりたい!」
阿狼に駆け寄り、将来の夢を語る子供もいた。
「そう、じゃあ頑張って閻浮署に入ってね。」
阿狼はその少年の頭を撫でる。
子供たちと思い思いに触れ合っていたそのときだった。
ピリリリ!
焔の携帯電話に着信が入る。
「もしもし、焔・クリムゾンです。」
焔は子供たちから一旦離れて電話に出る。
「おお、焔か。事件発生じゃ。今すぐこの近くの『四谷マーケット』に向かってくれ!」
声の主は署長であった。
「わかりました、すぐに行きます!」
焔は電話を切ると、阿狼と陣介の方に向き直る。
「二人とも、事件よ!」
その言葉を聞いて阿狼と陣介は瞬時に振り返る。
「どこで起きたんすか?」
「この近くのスーパーよ。危ないから陣介はまず近くの子供たちに注意を促しといて。阿狼は私と来てもらうわ。」
「了解。さあ君たち、俺の言う通りに行動してくれ・・・」
何が起こるかわからないので陣介は講義帰りの子供たちを引率する。
一方の阿狼と焔は事件現場であるスーパーへ向かった。
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