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さらに校章をとっていく速水。
「はぁ~かったりーなぁー。オレ様は勉強しに来てんじゃねーんだよな、紅南高校に。さっさと阿久津をぶっ倒して・・・“紅南最強の漢”になんなきゃいけねーんだからよ~」
そう呟いて教室に向かった。
その頃教室では、速水の後に阿久津に会いにいった少年が考え事をしていた。
(阿久津さんをこちらに振り向かせるには・・・まずは実績・・・1年の頭でも狙ってみるか・・・)
そう思って教室の扉にたった。
ちょうど速水が教室の扉を開けた。
「むっ」
「どけよ。そこに突っ立ってたら出れねーだろが」
「おっ?何それ?このオレ様に指図すンの?そりゃオメェ、命知らずってモンだろーよ~」
速水が少年と睨みあっていると川上とテルがやって来た。
「おいおい、今日も元気だなぁ~速水ちゃんよ~」
「速水・・・?」
「Σいっ!?」
テルと少年は同時に驚いた。
「川上ちゃんさぁ~コイツに言ってやってくんない?A組の頭であるこのオレ様に、どけたぁーどーいうことかってさぁ~」
少年は呆れた目で呟くようにいった。
「オマエか・・・阿久津さんに会いに行った、速水ってバカは・・・」
「な、なにをぅ!!バカとは何だバカとは無礼者!!!」
「バカなくせに、さらにはこのクラスの頭だと?オレともやりあってもいねーのに笑わせんじゃねーよ」
「大将・・・」
テルが呟いた。
「ソイツだよ・・・この前言ったA組最後の大物、『山口 健治』・・・通称“ヤマケン”は」
「最後の大物ねぇ~・・・たいそうな触れ込みだねぇ~。まぁ確かに、少しはヤリそーな感じはすっけどな」
「阿久津さんと勝負すンのはオレだ!オマエみてーなノーテンキバカはすっこんでろ!!!」
「どー考えても、このオレ様以外にいないだろーが!!なけなしの五百円玉を賽銭箱に入れちゃうほど気合入ってんだぞ!?」
その言葉にテルと川上は呆れた目で速水を見た。
「オマエごときが阿久津に挑戦すんのは12年くらい早いわ!」
「だったらオマエは15年早えー・・・」
「へっへっへっ。どっちが阿久津とやるか・・・決めようじゃねーか!」
「行くぞ!速水!」
「こいコラァ!!!」
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