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それから一週間経った日の事だ。
「お前さん、身ぐるみを置いてって貰おうかねぇ」
俺は三人の山賊に喧嘩売られていた。
「置いていかないとどうなるんだ?」
「置いていかないとこうなるんだよッ!」
一人の山賊が俺に殴りかかってきた。
この程度なら避けること容易かったが面倒だった。
「―――ぐっ」
当たったところがみぞおちじゃないだけまだマシだな。でも結構痛い。
「おい、兄ちゃん。強がってその程度かぁ?オラッ!」
今度は三人一斉にかかってきた。
俺は殴られ、蹴られ続けた。
衣服がボロボロになるまで休みなく――――
そのときだろうか?俺の中に『何か』が目覚めたのは―――
急に目の前の山賊たちの攻撃が遅く見えた。
俺は知らぬ間に山賊たちを殴りつけていた。
何度も何度も何度も―――
山賊たちは動かなくなって地に伏していた。
俺は山賊たちの懐からお金を貰うとその場を後にした。
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