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その老人の傍らに控えていた、護衛係である少年は彼にこう言った。
「いえ、物騒なんかじゃありませんよ。ただ、社会が国が熱を持ち始めただけのことですよ。」
老人は少年が自分のつぶやきに答えたことに驚いたのか、それとも少年の言った言葉に驚いたのか少年の顔を見つめた。
しかし、彼のかけているサングラスが彼の言葉の真意を探ろうとする老人の目を遮った。
さらには、老人の眼光がその少年のかけているサングラスにさえぎられているのか、少年は彼の生きている年数に似合わない態度を崩すことはなかった。
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