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『ふあぁ~…』
今日は登校日、2年になる日だ。
俺は眠気がまだ覚めてない状態で朝食を食べようとした。
『なんだこれ!?』
俺の眠気が一瞬で覚めるほど強烈な匂いがした。
『ん?食パンと卵焼きだけど?』
母はどうやら朝食の主食を聞かれたと思ったらしい。
俺が言いたいのは、鼻がもげるような強烈な匂いのするドリンクのことだ。
『ちげぇよ、この不可思議なドリンクだよ!』
『あぁ!そっちか!それはね翔蒔が2年生最初の登校日を気合い入れていけるように作った、特製アスパラジュースよ』
俺の母は天然なのか、俺の嫌いな物が分かっているのか、分からねぇ…。
悪気はないのは分かるが、いくらなんでもこの臭さは尋常じゃないくらい臭かった。
それに俺はアスパラが大嫌いだ。
あの単なる棒のような野菜は俺の口内で舌とバトルロワイヤルをしてきやがる。
『お気持ちはありがたいです!
だけど、これを飲むと学校に行く前にノックアウトだよ!』
『翔蒔はアスパラ嫌いだったっけ?ごめんごめん!母さんドジっちゃった、てへ?』
まったく、いい歳にもなって『てへ?』とはなんだよ。
母さんは相変わらずのノリだった。
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