記憶と二人の能力者

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side<シン> ガチャッ アウルを連れて クレアの部屋を開けると ベッドの隅で小さくなっている クレアがいた 俺たちが入ってきたことに 気が付いている様子はなく 耳を済ませると微かに 鼻を啜る音がする 「…泣いているのか」 ベッドの側へいき 声をかける 毛布を頭まで被っていて 姿は見えないが それでもわかるくらい クレアは驚いてビクッとした 俺は思いきって クレアの毛布を剥がした 「…!!…」 目を擦ったのか 赤くなっていて 恐怖の顔は さらに増していた 「……っ…」 「…シン、あとは僕がやりますよ」 後ろに立っていたアウルが 俺を下がらせると ベッドの上に乗った
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