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「レオナっ!!」
私はレオナに駆け寄り
必死に声をかけたが
返事が返ってくることは
なかった
「…レオ…ナ」
(パーティーが終わったら
結婚するはずだったのに…)
私はもう
彼を抱き締めながら
泣くことしかできなかった
レオナの両親も
母もただただ呆然として
涙を流している
「お前らよぉ…次、殺されるってのに何悲しみに浸ってんだよ」
顔を上げると
先程より自分の近くに
男はいて
今にも斬りかかって
きそうだった
「ぁ…ぁ…」
「いいなぁ…小娘、その怯えた顔…ますます殺したくなる」
男は剣を振り上げ
斬りかかってくる
私は咄嗟に目を瞑った
しかし予想していた
痛みは来ず
代わりに何かが倒れた
音がした
恐る恐る目を開けると
背中を切られた
母が倒れていた
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