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この部屋では、石川真利江とかいう化け物が美藤祐を抱き、山本愛子はその光景を繰り返し見て、刺し続けて忘れて……こんな地獄のような光景が11年間も……。
これが……ダルマ様に振り向いた先の光景……。
どこか金縛りのような感覚だったが、深呼吸をした瞬間、脚が暖かくなったような気がした。
俺の脚が……動く。走れる。
「うあああ!」
俺はお堂を飛び出し、必死で逃げた。
夢中で走り、校庭を駆け、ひたすらに道路を辿り、ホテルへ向かった。
霞、あいつ、狂ってる! 霞!
今までの彼女との思い出のすべてが、恐ろしくて仕方なかった。
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