episode.1

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翌日。 帰宅後、そのまま寝てしまって結局夜中の1時頃に一度目が覚めた。 フラつきながら、軽くシャワーを浴びてまた眠った。 我ながら、自分のお肌には酷なことをしてると思う。 もう30は目の前で、曲がり角はとっくに過ぎてる。それなのに、自分で言うのもあれだけど、まったく危機感がない。 2年前に別れて以降、恋愛ってものにも興味がなくなったし。 ただあの時、もういいやって思ったのは嘘じゃない。 「いやー、やばいね、あれ」 「あれ?」 「都築 郁哉よ」 「へー、名前初めて知った。郁哉って言うんだ」 会社前で偶然出くわした稚紘から、突然都築MDの言葉が出てくるとは思わなかった。
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