episode.1

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外からはブラインドが掛かってて中の様子が伺えない。 「男の方ですか?」 「ああ。確か、桐野と年変わんなかったはずだよ」 「えっ、私と同じ年!?」 それじゃあ、相当デキる人に違いない。私がヘマしたら面目が立たなくなる。 「そんな身構えなくても大丈夫だよ。じゃあ、開けるよ」 私の方が緊張してしまってるのがバレバレだ。よし、自然にいかないと。 十人掛けのテーブルの一番ドア側に座っていたからよく顔が見えない。 「じゃあ、桐野は前に座って」 やっとのこと席に着いて、ふう…と息を吐きながら顔を上げた。 あれ…。なんだろ、一瞬、何か違和感を感じた。モヤモヤする。 「今回、担当についてもらうプロジェクトのリーダーの桐野さん。そして、その担当になる都築くん」
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