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ヴェネツィア出身の画家で、父親のベルナルド・カナルと区別する為に、カナレットと呼ばれるようになったんだ。
そうか、このお店の名前はそのカナレットの名前にちなんで付けられたのか。
それと、その下にあるのは……分かった、窯だ。
「ここって、ピザ屋さんですか?」
入って早々何聞いてんだ、俺は……?
すると女性は笑顔でこう答えた。
「いえ。ここではピッツァの他にもパスタなども召し上がる事が出来ます」
「そうなんですか」
キョウは相槌を打つ。
そんな2人の会話をある1人の立派な口髭を生やした老人がピザを食べながら聞いていた。
あの少年……誰かに似ているな……まさか……?
老人は椅子から立ち上がるとその少年、キョウの所に歩み寄る。
「あの……実は俺……」
「いやぁ~ようこそ、待っていたよ」
「?」
見知らぬ老人に話しかけられたキョウは目を丸くした。
老人は女性の方を向く。
「この子は私の知り合いでね。ここで待ち合わせをしていたのだよ」
「え……!?」
「さあ、細かい話は席でしよう」
「ちょ、ちょっと?」
キョウは老人に席に連れて行かれて、椅子に座った。
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