第4幕 ザンビーニ3兄弟

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エンリコ、と呼ばれた男性はこっちに駆け寄ってきた。 キョウの隣にいる男性と同じく、髪と顎髭が繋がっていて、顔に少ししわが見えるが、黒髪である為か若干若い印象を受けた。 エンリコはキョウの方を一目見ると、男性の方に視線を移した。 「そう言えば、プリモ。アントニオがいないんだが、知らないか?」 「またあそこでピッツァでも食べてるんだろう……。じきに帰ってくる」 この男性はプリモと言うのか。 するとプリモはまるで思い出すように少しハッとなると、キョウの方を向いた。 「名乗るのが遅れて申し訳ない。私の名前はプリモ・ザンビーニ。彼はエンリコ・ザンビーニ。そしてもう1人いるのだが……」 「少年が1人ここに来てないか?」 プリモの言葉の途中で扉から声が聞こえ、3人は扉の方を向く。 そこにはピザを食べていたおじさんがいた。 「あ、おじさ……」 「おお、アントニオ。丁度良いところに来た。キョウ、彼はアントニオ・ザンビーニ」 「え!?おじさんも!?」 「すまないな、言い損なって」 「何だ、既に知り合いか。それなら話は早い。キョウ、私達はこの街の地主。みんなからはザンビーニ3兄弟と呼ばれている」
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