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「……分かりました。とにかく、ヴィランに気付かれる前に何とか手を打ちましょう。今すぐS.E.A.のメンバーをそちらに向かわせます」
「すまない。任せる」
エンリコがそう返したその時だった。
「……っ!?」
突然地面が激しく揺れ始める。
立っているのがやっとの状態だった。
「どうしました……!?」
エンリコの妙な様子が気にかかったピュテアスは尋ねる。
「分からない……!突然地面が……!……まさか……!?」
エンリコはピュテアスに説明するが、それと同時に胸騒ぎを覚えた。
まさか……ヴィランに気付かれたか……!?
★
「うー……んんっ!」
とあるホテルの一室。
そのベッドの上で、1人の少女が横になって大きく伸びをしていた。
「『D’24』が買えなかったのは悔しいけど、このまま黙って帰るって言うのもしゃくよね~。だからたくさんお金奮発してホテルミラコスタに宿泊する事にしたけど……やっぱ泊まって正解!身体の芯までリラックス出来るし……ベッドは柔らかくて気持ち良いし……ミラコスタ最高ぉ~……!」
少女がそう呟きながらベッドの上で眠りに入ろうとしたその時……。
「きゃあっ!」
突然の大きな地震で少女は驚いて思わずベッドから転落する。
「…………もぉ~!今日は一体何なのよぉ~!」
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