第1幕 退屈

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「…………」 キョウは頭の中でそう考えながらも、母親からの呼ぶ声があるまで目を閉じていた。 ★ 「…………」 翌日、キョウは今まで通りと同じく学校の授業を終え、帰宅。 普段キョウは家から学校へ行くのに電車を使っている。 今回も家に帰る為に駅のホームのベンチで電車が来るのを待っていた。 電車は10分に1回来るため、そう長く待たされる事はない。 しかし彼にとってはどんな時でも退屈な時間の為、10分はかなり長く感じている。 この長い時間を、ただベンチに座って待っているのは何だか時間の無駄な感じがして、キョウはいつも携帯電話をいじったり、音楽を聞いたりなどをしている。 今日は音楽を聞いて時間を潰す事にした。 ああ……また前と同じだ。 こうして当たり前の様に時間は何事もなく自然に淡々と進んでいく。 今日も家に帰ったら晩御飯を食べて風呂入ったりして、後は寝るだけ……そして明日がやってくる。 何も変わらない日常……。 そう……何も変わらない……。 何も……。 …………何も?
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