第142幕 S.E.A.の監視システム

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だが同時に響く笑い声……それだけでヒン以外が全員声の主に気付き、微かに戦慄した。 すると風が止むのと同時に、笑い声の主が姿を表した。 「……S.E.A.の本部、フォートレス・エクスプロレーション……最後に訪れた時と何も変わりなくて安心しました」 「ヴィラン……っ!」 突如現れた男、ヴィランの姿を前に、ピュテアス達は咄嗟に身構える。 更にヒンは弓に手を添えながら苦笑いを浮かべた。 「へぇ……こいつがヴィランか……。今までの奴とは違う殺気だ……」 「ほう……君も東キョウの仲間か……。あまりこの海では見ない身なりをしている。ここの住人ではないな?」 警戒するヒンの姿を見てヴィランは思った事を述べる。 するとその直後、ドレークの声がヴィランに向けて響き渡った。 「ヴィラン!一体どうやってここに姿を現した!S.E.A.は常にお前の闇の性質を探知して周囲を監視し続けてきた」 「ふむ……そうか。道理で今の今までスパッターをここに送り込んでも帰還して来なかったのか。侵入する前に、消されていたのだな」 「だが現在、お前達は何ら苦労もなく侵入してきた。S.E.A.の監視システムはまだ健在のはずだ。何故お前達の存在を認識しなかった……っ!」 「フフフフフ……」
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