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ヴィランは咄嗟にかわすも、それでもドレークの攻撃は止むことはない。
それどころかドレークは腰に付けていた拳銃を持って、ヴィランに発砲し始めた。
サーベルと拳銃、2種類の攻撃がヴィランに襲いかかる。
「…………」
最終的にヴィランは追い詰められた。
首元にはサーベルの刃が当てられ、更にこめかみには拳銃の口が突き付けられている。
「動かない方が身のためだ……ヴィラン」
ドレークは表情を変えずにヴィランに言い放つ。
その様子を見てレイフは思わず鼻で笑う。
「悪魔の化身であるドラゴンという意味を持つドラコ……その呼び名は未だに健在か」
「フフフフ……レイフ・エリクソンとフランシス・ドレーク……近付く際、この2人には特に用心しなければならない事を忘れていましたよ。相変わらずのお強さだ」
ヴィランは自分を追い詰めた2人の強さに感心する物言いだが、それでも彼からは焦り1つ感じられなかった。
余裕さは全く消えていないヴィラン……よっていくら自分達が優勢の状態であっても、警戒心を解くことは出来なかった。
「ヴィラン……お前がここに来た目的は分かっている。はっきり言おう、キョウは絶対に渡さん。もうお前の手で勇者が滅ぶ事は決してない。だからこの場から去ってもらおうか?」
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