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「ほう……では断ったら?」
「そうなったら新しい選択肢を2つお前に与える。サーベルの餌食になるか、それとも銃の餌食になるか……」
ドレークは脅す様にヴィランに告げるが、それでもヴィランの表情は変わらなかった。
それどころか脅しに屈する事とは正反対の内容をドレークに向けてヴィランは述べる。
「脅しを掛けるのは一向に構わない。しかし少し現実味を持たせるものでないと、恐怖を植え付ける事は難しい」
「……何が言いたい?」
その後、ヴィランは微かに口端に笑みを見せた。
「断言しよう。あなた方S.E.A.はこの身体に攻撃を仕掛ける事は出来ない」
「……っ!……ぐっ……!」
ドレークが一瞬だけ気を緩んでしまったその時だった。
ヴィランの闇を纏った拳によって、ドレークは腹部を中心に激痛が走り、その場で膝をついた。
「僅かに隙が生じた。これではドラコという異名も興ざめですなぁ~」
「ドレーク!」
ピュテアスとレイフがほぼ同時に、ヴィランの足元で腹を抑えて膝を付いているドレークに向かって叫ぶ。
形勢逆転……ヴィランの方が優勢となった。
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