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今夜もまたこの男に抱かれる。
研ぎ澄まされた男の眼にはおそらく恥辱を望む別人格の俺が映っていることだろう。
実親に捨てられ身寄りの無い孤児となっていた俺を救ってくれたおっさんは俺を自分好みの人形に育てあげた。
苦しいだけの今の人生とは打って変わり、生育過程はとやかく充実していて、過去に捨てられていたことさえも忘れてしまうほどだった。
無いものなど何一つないような立派な豪邸に住み、この俺こと潮塚 侑は18年間すくすくと育った。
だが、この幸せな時間は、長くは続かなかった。
そして、潮塚 侑19歳の誕生日をきっかけに俺と養父の関係は一転することとなってしまう。
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