こんなこと、望んでない…

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彼は真夜中のセックスを異常だと思っていない。 それどころか寧ろ、日課のような心待ちでいる。 彼の前の俺は人間というより、残念ながらアンドロイドに類似している。 感情を思い通りに表に出すことさえ許されない器械仕掛けのアンドロイドに。 「いたいですっ、もうっ、はなしてくださいっ…」 悶え苦しむような痛みと感じてはならない快感を巡りながら俺は、じたばたすることでさえ許されないこの暗闇のなかで見失った過去の愛の記憶と自分を探すしかなかった。
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