1014人が本棚に入れています
本棚に追加
「おぉ。神楽か。久しいな。」
「カーグラちゃーん!!! 久しぶりぃー☆ また一段とおっとこ前になってるぅー!!!」
『…久し、ぶり; 父さん、母さん。』
何で母さんは、いつもあんなにテンション高いんだろーか…
「仕事の方はどうだ?」
『まぁ、順調…かな?腕の立つ奴ばっかだしね。』
まぁ全員俺が選び抜いたんだけど。
雛の間に入り、襖を閉めて、胡座をかく。
「流石、神楽だな。」
父さんが手を伸ばして、俺の頭を撫でる。
『…フッ、まぁこれでも料理長だからね?』
俺は父さんに向かって、挑発的な笑みを向けた。
「ははっ、そうだな。」
「カグラちゃんが悪い子の笑みしてるぅー。スリルのあるイケメン、キャーー!!!////」
…うん。母さんはシカトでいいか。
俺は13歳の頃、このヒナノハ旅館の料理長に選ばれた。
あんなクソ餓鬼、誰も認めないと思ってたけど…
みんないい人たちばっかりで、全員笑顔で俺のことを認めてくれた。
それからずっと、いろんな人達に支えられながらも、料理長としての職務を全うしている。
『んで?何で急にこっちに帰ってきたの?それと、俺に何の用?』
父さんに頭を撫でられながら、俺は話を進めた。
最初のコメントを投稿しよう!