銀の月

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************************************* 遥か昔、大きな戦いがあった。 それは人間と、妖魔(ようま)と呼ばれるモノ達との戦い。 しかし、妖魔の力はあまりにも強大で 人々はただ己の無力さを嘆いていた。 最も人々に恐れられしは、妖魔の首領、璃王(りおう)。 美しい容姿に すべてを凍らしそうな程の冷たく、無感情な目。 そしてその力は妖魔最強だった。 圧倒的な力の差。次々と妖魔たちの犠牲になっていく人たち。 誰もが絶望に飲み込まれそうになった時、ある一族が現れる。 彼らは常人ではない異能の力を駆使し、わずかな人数であるにもかかわらず 妖魔達を確実に退けていった。 特に、その一族の頭首の力は凄まじく、多くの妖魔を打ち滅ぼした。 絶対的な力、存在感。 その頭首の名は「紅月(こうづき)」。 そしてついに妖魔たちの首領である璃王を封印し、生き残った妖魔たちは 異界へと逃げて行った。 人々を救った彼らは尊敬の念でこう呼ばれた。 「破魔の一族」と。 *************************************
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