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「なかなかいいわねぇ。三人部屋らしくなったわね。」
「強制的だけどね。」
しっかりと、くぎを刺しておく。
「そう言わないの。今度、うちのレストランで好きなだけ食べさせてあげるから。」
「えっ、本当!?」
お母さんが勤めているイタリアンレストランは、リーズブルな値段で、おいしいものが食べられると、地元ではけっこう有名。
お母さんが窯で焼くピザは、雑誌に紹介されたこともある。
「それなら、いっか~。一度、ピザが何枚食べられるかチャレンジしてみたかったの。」
「い、いや…ほどほどにね。」
お母さんは、ひきつった笑みを浮かべている。
なによ~。せいぜい食べても、ラージサイズ十枚ぐらいだからね。
「ところで、ベッドは誰が何処に寝るの?」
お母さんが三段ベッドを見ながら、聞いてくる。
たしかにベッドの上下は重要だ。
「私は上がいいかなぁ。…ねえ、盟数たちは?」
「どっちでもいいよ。」「…じゃあ、下に……。」
やっぱり。そう答える気はしてたけどね。
「じゃあ、私が上ね。盟数が真ん中で、瑠離華が下。」
「わかった。」「うん。」
よかった。賛成してくれて。
「これから三人でコンビ組むんだから、ちゃんと仲良くね。」
と、言うと、お母さんは私の頭をポンポンとたたいて、部屋を出ていった。
でも、本当に三人でHistoriaなんてやれるのかなぁ。
って、もう私、Historiaをやる気満々じゃん。まんまと乗せられたな。
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