1:不安いっぱいの共同生活

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「なかなかいいわねぇ。三人部屋らしくなったわね。」 「強制的だけどね。」 しっかりと、くぎを刺しておく。 「そう言わないの。今度、うちのレストランで好きなだけ食べさせてあげるから。」 「えっ、本当!?」 お母さんが勤めているイタリアンレストランは、リーズブルな値段で、おいしいものが食べられると、地元ではけっこう有名。 お母さんが窯で焼くピザは、雑誌に紹介されたこともある。 「それなら、いっか~。一度、ピザが何枚食べられるかチャレンジしてみたかったの。」 「い、いや…ほどほどにね。」 お母さんは、ひきつった笑みを浮かべている。 なによ~。せいぜい食べても、ラージサイズ十枚ぐらいだからね。 「ところで、ベッドは誰が何処に寝るの?」 お母さんが三段ベッドを見ながら、聞いてくる。 たしかにベッドの上下は重要だ。 「私は上がいいかなぁ。…ねえ、盟数たちは?」 「どっちでもいいよ。」「…じゃあ、下に……。」 やっぱり。そう答える気はしてたけどね。 「じゃあ、私が上ね。盟数が真ん中で、瑠離華が下。」 「わかった。」「うん。」 よかった。賛成してくれて。 「これから三人でコンビ組むんだから、ちゃんと仲良くね。」 と、言うと、お母さんは私の頭をポンポンとたたいて、部屋を出ていった。 でも、本当に三人でHistoriaなんてやれるのかなぁ。 って、もう私、Historiaをやる気満々じゃん。まんまと乗せられたな。
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