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「猫……」
本から目を離して瑠離華が、ぼそりといった。
「これぐらい、できて当たり前。それより二人も来てよ。」
「は?」
「なんで?」
その答えは嫌がってるな。
うーん。
なんか私が無理矢理に連れていこうとしてるみたいじゃない。
……まぁ、そうなんだけど。
「いいから、とりあえず立って。」
盟数の両脇を抱えて、強制的にいすからたたせる…って、
軽っ!!
もしかして、私より軽いんじゃない?
なんかショックだ…。
「いつまで持ち上げてるの?」
盟数が私に両脇を抱えられたまま、ジロッとにらんでくる。
「あ、ごめん。」
あわてて手を離す。
盟数は自分の足で立つと、その場で首をぐるりと回す。
「肩こり?年寄りくさいなぁ。」
「年齢と肩こりはあまり関係ないよ。」
あのねぇ、そういうことじゃなくってさぁ。
「まぁ、いいや。ほら、早くいこう。」
瑠離華はすでに立っていた。
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