プロローグ

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親に呼ばれて私達、 堀内羅補(ほりうちらうら)、 句圧ノ盟数(くあのめいす)、 佐藤瑠璃華(さとうるりか) が羅補の家に集まっていた。 子供は二階でだらけていた。まぁ、一人を除いてだが…。 「羅補たち~、ちょっと下に来てちょうだい!」 ドアの向こうから羅補のお母さんの声がした。 「なに~?」 羅補は読んでいる漫画に目を落としたまま答える。 「ちょっと三人で部屋に来て。大事な話があるから。」 お母さんの言葉に、三人とも顔を見合わせる。 「大事な話?いったいなんだろ?」 三人とも首を傾げる。 そこで、私達はやっていたことに引かれつつ、立ち上がる。 ドアを開けると、お母さんが立っていた。 「話って何?」 「それは部屋に行ってからよ。二人も一緒にね。」 お母さんはそう言って、階段を降り、下の部屋に入っていく。 お母さんの部屋は、私の部屋と同じ畳の和室。 部屋に入っていくと、中央にお母さん愛用のちゃぶ台がある。 そこに盟数と瑠璃華のお母さんが座っていた。 お母さんはその間に座り、私達はその正面に座った。 コホン、とお母さんが咳払いをしたので、私は自然と背筋が伸びた。 そうそう。 いったい何の話なんだろ? これだけ勢ぞろいってことは、よっぽど重大なことなのだろうか。
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