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「さ、全員そろったわね。一応許可はとってあげるけど、あなたたちにはきっちり話しておかなくてはいけないことがあるの。しっかり聞いてちょうだいね。」
話って何だろ?
「急にだからびっくりすると思うけどね、あなたたちはすごい能力があるみたいなの。」
「え~、の、能力!?そんなのあるわけないじゃないですか。」
「理解できないのはしょうがないわ。後から少しずつでもわかってくれればいいの。それで、どんな能力かっていうと、羅補ちゃんは炎(ほう)、盟数ちゃんは雷(らい)、瑠璃華ちゃんは水(すい)っていう能力なの。」
「あの~、炎と雷と水ってなんですか?」
おっ、瑠璃華私もそれ気になった。
「だいたいそのまんまなんだけど、炎はほのお、雷はかみなり、水はみずのことよ。あなたたちはこっちの世界に来ると使えるわ。」
へぇー、わたしたちにそんな秘めたる力が……。
「でも、今は無理ね。そんな服装じゃあまず町も歩けないわ。だからこっちに着替えて。これからはこの服装で来て。これを着ていないと能力も扱えないようにしたから。」
そっかぁ、これはシンプルな着物って感じかな。でも結構いい感じの服だな。
着てみると、着心地が良いし、上にマントみたいなものを羽織るとシンプルだった着物が明るく見える。
マントの模様は三人とも違った。
私は太陽、盟数は花、瑠璃華は氷の模様。
そういえば能力っていったいどうやって使うんだろう?
「羅補ちゃんは炎候臨臨(ほうこうりんりん)盟数ちゃんは雷機臨臨(らいきりんりん)瑠璃華ちゃんは水固臨臨(すいこりんりん)って言えば、そのペンダントから炎とかが出てきて、それをあなたたちの手で扱うの。試しにやってみる?」
利仁亜さんは私の心をよんだかのように答えた。
私は炎候臨臨か。自分の手で扱うのは難しそうだけど、勿論やる!
「はい、私やります!」「じゃあ私も。」「……お願いします。」
やっぱり皆やるよね。
「わかったわ。じゃあ羅補ちゃんは肉を焼いて、盟数ちゃんは木を切る、というか削ぐ?瑠璃華ちゃんは焚き火の火を消してみて。」
なるほど。よし、それじゃあさっそく……
「炎候臨臨!」
「雷機臨臨!」
「水固臨臨!」
ゴゴゴゴゴゴゴ―
おぉ、すごい!
あとは、この火を上手くあやつってっと。
よ~し……
「えい!!」
ドカ~ン!!!!
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