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次の日の朝。
私はぱっちりと目を覚ました。
今日から私、Historiaなんだ。
強引に決められたのは、ちょっと腹が立つけど。
でもそう思うと、わくわくするような、不安なような……
とにかく心臓がドキドキしてくる。
着替えて、リビングに行く。
「おはよー。」
「あっ、羅補起きたのね。」
エプロン姿のお母さんのしゅっとした背中は、今日もとっても元気そうだ。
「ん~、いいにおい!」
テーブルの上には、ご飯とお味噌汁、それに玉子焼きに手作りのポテトサラダとウインナーが並んでいた。
さすがお母さん!
いつもながら美味しそう!
ところで他のみんなは?
と、見るとゾンビみたいな盟数と盟数のお母さん。
人形みたいに固まっている瑠離華と瑠離華のお母さん。
この四人がダイニングテーブルを囲んでいた…
いや、並んでいた。
「みんな、おはようっ!」
「……ん、ああ、羅補ちゃん…おはよう……」
みんなそろって、まだ半分くらい夢の中にいるような顔をしていた。
ま、しばらく、放っておくしかないよね。
「いっただきま~す!ねぇ、お母さん。今日は私、何すればいい?」
タイクツな春休みはもう終わりだよね!
朝ご飯に取りかかりながら私は聞いた。
四人はのろのろと朝食を食べ始め、もそもそと口を動かしていた。
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