時間。

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「…しょーちゃぁぁああん」 私が小さい頃からのあだ名で呼ぶと、いつも嫌そうな顔が返ってくる。 「………なに?」 相坂 翔真【あいさか しょうま】。 私の幼馴染で、しょーちゃんと呼んでいる。 しょーちゃんの大きくなった左手をいじりながら話しかける。 「ねぇー遊んでよー!! そんな勉強ばっかしてないでさぁ?」 「あのな、テスト近いんだぞ?お前はいっつも勉強しないんだから、今回くらい勉強しろよ」 「いやぁ、別にしなくてもいいかなって…」 「…それて頭がいいとか、ムカつく。羽瑠のくせに」 相羽 羽瑠【あいば はる】 私の名前で、翔真に似た名前を親につけられた。 羽と翔。 私はこの名前が気に入っている。
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