神を喰らう者

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「グギャアアアア!!!」 オウガテイルの悲鳴。 でも断末魔じゃないし。 完璧に当てて、傷見ても胴体の真ん中くらいまで剣閃が入った筈なのに死なないの?! これが……アラガミ? 「ボーっとするな新入り!」 驚いてオウガテイルが向きを変えるのを呆然と見ていた私を叱責し、オラクルバレットを数発撃ち込むリンドウさん。 その弾は的確に足を払い、オウガテイルはバランスを崩す。 (よし、もいっちょ!) 今度は確実に、完璧に! チャージクラッシュ!! 完全に目が覚めた私が放つトドメの一撃は、今度は確実に断末魔を響かせた。 「よし、二発で倒せたか、初戦にしてはまずまずだ。ちゃんと喰っとけよ?」 リンドウさんの指示通り、神機を捕食形態に変形させてオウガテイルに噛みつかせる。 ズシャリグシャリと、オラクル細胞の結合を解く独特の音が響いた。 「倒したら素材の回収、お前の配属される第一部隊じゃあ一番大事な作業だ、忘れんなよ?」 「分かりました。あぁ~、緊張したぁ」 「ったく、一撃喰らわせたはいいが、その後突っ立ったまんまはよしてくれよ、こっちが冷や汗もんだ」 「スミマセン!」 いやだってさ、あれで死なないんだもん! アラガミってやっぱ化け物だよ。 「あ、」 私の神機のアーティフィシャルCNSが、何かに反応して橙色に点滅した。 「コアのようだな。全く、幸先良いなお前」 いきなりの実戦で思いがけずコアの剥離成功運いいな私。 ま、その運は生き残ることに使いたいです全く。 「よぅし、帰るぞ」 「帰ったら何しましょうかね~」 「家に帰るまでがミッションだぞ」 「ミッションは遠足じゃないです」 こうして、私の初任務は数分で無事終了した。
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