第一部隊

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段差のある一本道を進み、空母直前の段差の影で息を整える。 「最初が肝心。出来るだけ、奴が後ろを向いた時に飛び出すんだ。奴がこっちに気付いたら、俺とコウタは援護で注意を引く、レイは近寄って確実に捕食解放しろよ?」 シンクさんの指示を聞きながら、私はコンゴウの様子を伺う。 コンゴウは直ぐ目の前で瓦礫を捕食していた。 「あんなの食べるんだ……」 「アラガミって何でも食べちゃうからねー。まぁ、普段は生き物優先で食べるっぽいけど、今は腹減ってんだろ」 コウタさんの話を聞いていると、コンゴウは捕食を終え、回れ右をして、最初出て来た大穴に向かって、のっそりと歩き出す。 「タイミングは任せるからな」 責任重大じゃん……。 経験積ませるつもり何だろうけどねー、命賭けてるのにそんなこと新人に任せていいのかな? 心の中でプレッシャーを感じつつも、私はベストなタイミングを伺う。 近過ぎても反撃喰らうし、遠くても届かない……。 絶好のタイミングを……。 「行きます」 見つけた! 段差を飛び出す! 遅いけど猛ダッシュ! 次の段差を飛び下りる! そして着地! 「グオォォォオオ!!」 気付かれた!? 本当に耳いい!! いやいやいや関心してる場合じゃないし! そしてコンゴウこっわ!!! 「コウタ!」 「あいよっ!」 腕を振り上げるコンゴウに、紫色のレーザーと弾丸が突き刺さる。 それでもコンゴウは倒れない! むしろなんか弾撃ってきたぁぁあああ!!
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