防衛班

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そうしてやって来たのは、支部の対アラガミ防壁の外側。 防衛班の主な仕事は、支部の巡回、防衛、そして要人、物資等の護衛となるらしい。 「さて、今日の担当はB3からE10までだ。とっとと終わらすぜ」 タツミさん、早く終わらせて、ヒバリさんと話したいんだろうなぁ~。 そう思いながら、壁沿いに歩き出したみんなの最後尾に付く。 「ただ歩くだけなんですか?」 「指令があれば、その場所で戦うんですけど。基本的にはアラガミ防壁に不具合が無いか、アラガミが居ないかを巡回しながら確認するんです」 私の質問には、カノンちゃんが答えてくれる。 討伐班とは大分違うなぁ~。 「報告書では、第四ハイブの防壁の新規偏食因子投与が遅れているらしいな」 ブレンダンさんが、何かの紙を読みながら呟くと、タツミさんもあぁ、と頷く。 「暫くは巡回ばかりになるなぁ。っと~、にしても、討伐班は大変だな。最近は接触禁忌種も相手すんだろ?今回も特殊指定かぁ」 「私、あんまり強い相手だと、任務に同行させてもらえないんですよね~……。そりゃあ死にたくないですけど、まだ信用無いかと思うと……」 「信用が無いわけじゃ無いと思うぜ。あそこのリーダーが良く言ってんのは、『自分の実力を理解しろ』ってな。生き残る為に無茶すんなって事だ。厳しいようだが、すっげぇ仲間思いなんだよ」 うん、わかる気がする。 今日も、私がテンパってるのを看破してたし、よく人のことを見てる、その上でちゃんと気遣う、凄い人だよ。 「あれ見て下さい!!」 そんな、普通の会話をしてた私に、カノンちゃんの声と共に現実が押し寄せて来た。 「おいおい、こりゃあ忙しくなるなぁ」 苦笑いのタツミさんの横で、ブレンダンさんが双眼鏡を覗く。 「ザイゴートとその堕天。数は……ザッと見て40」 多いよ!!! 初めての大群戦だよー!
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