Memory1

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「囚人が、神官の称号などなにに使うというんだ」 「あんた、隊長さん?」  囚人が落ち着き払った様子で、ロザリオを手に持ち替える。 「そうだが。なんだ?」 「俺の罪状、知ってる?」  囚人は、突撃隊長に問い掛けた。 「そんなことに答えてなにになる!」 「おいおい。そんなことも知らねえ奴にこいつの事は話せねえな」  囚人が、鼻で笑った。 「はい!」  後ろで待機していたアスカは、囚人が挑発していると勘づいて、手を挙げた。 「嬢ちゃんは知ってるようだな?」  アスカを小馬鹿にするように囚人は腕を組んだ。 「前科七犯。罪状無差別殺人及び自殺幇助。今回、終身刑を言い渡され、監獄入りとなる」  アスカは、慎重に回答する。 「若いのに偉いな」 「それで、そのロザリオ。私の知り合いにも同じものを持った人が居ました。貴方はその人を知っていますか?」 「大陸に気の合う友人が居た。そいつが自殺したときに預かったもんだな」 「名前は……!」  アスカは、踏み出していた。 「カプリとか言った。自殺するような奴じゃあ無かったのにな。残念だ」  囚人が意味深な言葉を吐いた。 「そのロザリオ、本当にカプリさんのものなんですか?」
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