Memory2

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 数年前の日記に表記がある。 (白い生き物の名前は、セスナ。別の世界から来たらしい。神様だと言った)  アスカは、自分で書いた文字に頭痛を覚えた。  頭の奥がつきつきと痛む。 (なに、この感じ)  今までにないほど、気持ちの悪い感覚がアスカを襲う。  アスカは、日記を閉じた。  明らかに忘れて過ごしている感覚がある。  思い出そうとすればそうするほどに苦しくなるばかりだ。  涙が溢れて止まらなくなった。  アスカは、自分がおかしくなったのではないかと必死で泣くのを堪えたが、溢れた雨は止まらない。  哀しいとか虚しいとかそういうものではない。  思い出せない事実が辛かった。  アスカは日記を投げ付けた。ともすれば燃やしてしまいそうな勢いだった。 (どうしたのかな?)  爆発しそうな苦しみに耐え兼ねて、アスカはベッドに潜り、身体を抱きしめる。  目をつむったが、悪夢で何度か飛び起きた。  夢にも逃げられない苦痛に、不調が重なり、次の日は起き上がることができなかった。  警隊に連絡をして休みを取る。  事件と護送以外は、人では要らない部署だけにすんなりと休めた。  その夜、コアリスが下宿を訪れる。
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