Memory2

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「日記にドラゴンのことが表記されていたんだ。それを考えていたら気持ち悪くなって。コアリスは、ドラゴンのこと覚えている?」 「あ――?」  片付けをしていたコアリスが動きを止める。  振り返ったコアリスは、一瞬だけ表情を強張らせた。 「俺も記憶障害らしいよ。一部に欠落がある」  そうして、真顔でいってくる。 「その欠落部分って私と同じ箇所かな?」  アスカは、話を聞いてから重い身体を起こした。 「謎の生物と隊長のことだよ。思い出せないんだ。そこだけ空白なんだ。おかしな話だろ?」  始めて聞いた言葉にアスカは、驚いた。 「コアリスもだったんだ、私だけじゃなかったんだ? どうして黙ってたの?」 「忘れても困らないから話さなかっただけかな。アスカもそうだろ?」  アスカは、頷いた。隊長も副隊長も居なくても事務所は回っていた。いや、回していた。その事実は日記にもある。 「でも、存在していたことは確かだよ。コアリスは三人が消えた理由を知りたくはないの?」  アスカは、コアリスに問う。 「知りたいけれど危険だ。関わったら俺達までで消える可能性がある」  コアリスが、アスカの側まで来て屈んだ。
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