Memory2

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「そんなの怖くないよ?」 「そうじゃなくて、アスカが消えることなんて誰も望んでないよ」 「私も誰かが消えるのは嫌だよ。でも、原因を知りたいの」 「アスカ」 「コアリスだってあの部隊に居たんだよ? だからわかるでしょう?」 「何言っても無駄。まるでスローガンだったよな」  コアリスが、呆れたようにアスカの頭を撫でた。 「うん。私、どうしても知りたい!」  アスカは、言った。 「俺が嫌だ」  コアリスはそれだけ言って立ち上がるとロザリオの入った鞄を探る。 「ロザリオを持っていくの?」 「大事な証拠だから。無くなったらまずいよ」 「でも、待って。文字を写すから」  アスカは、ベッドから転がり落ちた。 「アスカがひとりで三人が消えた原因を探すって言うなら絶対に駄目」 「それ、コアリスも協力してくれるってこと?」  床に落ちたままアスカは聞いた。 「なぜに俺だけ置いてきぼりなんだ。昔も今も。もう待つのは御免だ」  ロザリオを手にしたコアリスが、入口先でアスカを見据えている。 「そうだよね。五年間、ひとりで事務所を回していたもんね」  アスカは、床に座り直す。 「その上で、俺をひとりにするっていうなら今回は本気で怒るからな」
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