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倉庫裏に来たアスカは、お得意の検索(サーチ)で悪人を探す。
幼い頃よりアスカが使ってきた能力は、捜し物をする上でかなりの効果を発揮する。
表通りに配置されては、その行動を知られてしまう。それを恐れた第二等の隊長は、アスカとコアリスを必ず、安全圏に配置する。港近くにある倉庫の裏は、警隊が目を光らせて居るために悪人どもは近寄らない。
「アスカ。空からの方が良いんじゃないか?」
表を眺めてコアリスは言った。
アスカは意識を集中させたまま、両手を組む。
「奴らは島中に点在してる。それが良いかも知れない」
アスカは、コアリスの提案を飲んだ。
コアリスの傍らに鷹が一羽生まれる。
コアリスが種術で作り出した式紙という生物であった。
鷹は、リスキーと呼ばれて巨大化する。それこそ大人二人を運べる大きさだった。
「アスカ、行こう!」
コアリスがリスキーに飛び乗る。アスカもそれに同行した。
リスキーは、高度を上げる。上空で制止してゆっくりと前進する。
アスカの脳裏には、隠れ潜む奴らの居場所が徐々に集まってきた。
リスキーが再び止まったのは、スラム街の上であった。
スラム街も第一星警隊が潰れてから随分と様変わりした。
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