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――さて、どうするか…。
頼りない事を呟いてはいるが、一応僕も警察官なんだよ。
倉庫の天井の端っこにいる僕からは犯人の後ろ姿がはっきり見える。
こっから降りて捕まえてもいいんだけど…。
人質がいるからねぇ…。
どうにかして犯人と離れさせなきゃ。
怪我人出ても困るしこちとら。
え?これ僕独断ですが何か?
「………」
ふぅと加えていたタバコに火をつける。
暇だなぁ…。
「……あ」
人質の子と目があった。
いつの間にかこちら側に向いていたらしい。
犯人は今だ警部と交渉中…。
人質の子は大分犯人と距離があるらしく、実行可能のようだ。
恐怖に身をすくませ、ぶるぶると涙目で震えている子に優しく笑いかける。
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