1日目(朝)

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旅人が村への一本道を歩いていた。 「参った…道を塞がれては屋敷に帰れないな…ご主人様に怒られる。」 旅人の名前はクレハ。 ヴァンパイアの主人を持った1人の人狼だ。 「マッハード家に仕えて100年…お嬢様の御結婚までに貢ぎ物を運ばなきゃならないってのに。」 しばらく歩くと古びた村に着いた。 「今日はここで宿を借りるとしよう…」 しかし、村に入るや否や周りの民家の扉は閉められていた。 風車はギイギイと気味悪く音を立てていた。 (誰か入って来たわ…) (人狼か?) クレハは人狼であり耳がよく聞こえていた。 「…あんな野良共と一緒にしないでいただきたいね…しかし、ここは人で嘘を突き通さなきゃならないか…」
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