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ゴバァァァァァン!!と大きな音とともに、巨大な扉を破壊してくの字に折れた巨人が吹き飛んできた。
壮大に雲の上を跳ねるように転がった後に身を起こそうとするが、大量の吐血によって妨げられる。純白の雲が赤く染まった。
意識が朦朧とする中顔を上げた巨人。その眼前に、ジャックは一瞬にして現れる。
スーパージャック「今なら命までは取らない。もう二度と人間に迷惑をかけないと誓うならな」
腕を組んで静かに言うジャック。巨人は数秒黙って、
巨人「人間などに屈服するなんて、巨人の恥だ」
スーパージャック「なら、死ぬしかないな」
巨人「死ぬのは…貴様だがなァァァァァ!!!」
咆哮とともに腰に差していた超巨大の剣を引き抜き、巨人はジャックめがけて横凪ぎにそれを振るった。
大気を引き裂く巨大な銀の刃は、ジャックの小さな体を真っ二つに両断する。
巨人「やった!」
スーパージャック「残念、残像だ」
巨人「っっ!?」
まさに、一瞬。小さな手のひらから放たれた光に飲まれ、巨人の体は瞬く間に消し炭になった。
後片もなく消し飛んだのを確認し、ジャックは空を見上げた。
スーパージャック「仇…取ったよ、お父さん」
ジャックの笑顔は、優しくも儚げに浮かんでいました。
それから、ジャックは使用人と結婚し、母親と三人で幸せに暮らしました。
めでたしめでたし。
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