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「陛下、今宵の伽をお選び下さいませ。」
後宮に仕える最高宦官が、新調された4枚の札が並ぶ箱を恭しく差し出した。
見慣れたはずの箱の中に一瞬違和感を覚える。
即位に伴い、妃達の位階も変わっていた。
己の考えで4名それぞれに新しい位を与えたものの、あまり気にもとめていなかったのだ。
華皇后
桜妃
優準妃
明側妃
今宵は即位の儀式。
皇后の札に手を寄せる。が、、、
1枚の札を表に返す。
「かしこまりました。」
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