01.*契約*

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「…ねぇ。いつまでそこに立ってるの?」 たぶん、五分くらいしたらだと思う。 彼があたしに話しかけてきたのは。 「…え、や…。帰った方がいい…ですか?」 少し、腰が引ける。 だって、岳先輩の弟さんだし。 それに、一年間目で追っていた人だから。 「…や、俺は別にいいけど。あんた、辛くない?」 「…あ、そこまでではない…です」 「…ふーん。」 …変な、会話。 てか、飯島くんの言う通りだ。 沈黙の中、ただ突っ立っているだけなんて。 不自然すぎる。
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