08.*告白*

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「じゃあ何。 偽物かもしれない恋情に、あっさり好きだって返して抱き締めて、めちゃくちゃにキスすればよかったって。 そう言いたいの?」 「まー、そうだなー」 「アホか」 はー、と大袈裟なくらいため息を吐いてベッドに倒れ込む。 ドスン、とベッドが揺れた。 「…そんなことしたら、朝比奈さんいつか後悔することになる。 でもきっと罪悪感に見舞われて俺に同情して、付き合い続けて。 そうなるのはヤだ」 「……おまえ……、」 パチクリと目をしばたかせて、空が驚いたように俺を見る。 そして 「えらく入れ込んでたんだなー、あの子に。」 「は?」 拍子抜けするほど、軽い返事が返ってきた。
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